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2019-10

つんくっぽさ(旅先メモ)

旅先でのメモ

●旅先ヘビーローテ・ミュージック

Mandre/SOLAR FIGHT
ANDROMEDA MEGA EXPRESS ORCHESTRA/TKAE OFF!
Caetano Veloso/SINGLES
松浦亜弥/想いあふれて
Buono!/Cafe Buono!
Buono!/Buono!2

この他にはビートルズやバッドフィンガーなど。松浦は前の日記に書いた曲をヘビーローテ。Buono!は、歌い出しが「ジェラス・ガイ」な「星の羊たち」がいいかな。これ、橋本淳、筒美京平コンビなのね。後は「ロックの神様」、「OVER THE RAINBOW」、「Goal」(ストリングスがイイネ!)の三曲をヘビーローテしていた。ミディアム・テンポのロック・バラードっぽいのが気分。

そこで考えたこと。

現在の松浦もBuono!もつんくっぽさがなくて良い。やりたいことがハッキリしている。
もちろんプロデュースがつんくではないからなのだが、その意味するところを考えてみた。

つんくが神曲を連発していたのは、試行錯誤していた作家としての黎明期。それは手探りでつんくなりに好みのポップスをコピーして作品を仕上げていた時期だ。外部に参照点を設けることで、つんくのコテコテ・ベタベタのキャッチーさが中和されていたように感じる。
その後、流行作家としての制作システム(と評価)が確定してからは、残念ながら品質はガタ落ちしてしまった。つんく的なるもの(表現性とシステムの両面)の誕生とともに音楽性は閉じて、何とも形容し難いつんくのベタさ(シャ乱Q時代のつんくのメイクを想起せよ)が煮詰まった作品が連発されるようになった。

つんくができなかったことはふたつある。
1 音楽性の面では不安なまま、外部に参照点をおいて作品を制作し続ける。
2 職人技に徹する。同じことを延々とやり続ける(中途半端なチャレンジを放棄する)。

優れた表現というのは、原理的に常に緊張やストレス、闘争の上にしか結実しないということだろうか。もしくは職人芸に徹しない事の凡庸さか。

いずれにせよ、記名的作家性の誕生とともに表現が閉じるというのは興味深い現象だと思う。
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● COMMENT ●

おひさしぶりです

>つんくが神曲を連発していたのは、試行錯誤していた作家としての黎明期

とりあえず1999~2001年ごろのモーニング全盛期の話ですよね。自分が思うに90年代に小室ファミリーを代表とするJPOPというジャンルが、前時代の歌謡曲の時代(あるいは、アイドルを自然に世間も受け入れていた時代)というのを覆してしまったことに対しての、歴史を踏まえた批評という形でそんなJPOPの(TKの)時代に「歌謡曲」をもって切りこめたのが大きいのかなあと。それができたのが歌謡曲の感覚をベースにもってるつんくだったから、ということで、90年代の反動になりえたように見えます。2010年の今からすれば、モーニング娘。とは日本の歌謡曲とJPOPとの相克を表現してたのだと。今現在はどちらもなくなってしまったし。

>その後、流行作家としての制作システム(と評価)が確定してからは、残念ながら品質はガタ落ちしてしまった。

うーん、「恋のヴィクトリー」あたりが境目でしょうか・・・当時をしる当事者でもあったビバ彦さんはどのへんで「えっこれで新曲!?マジで?」っつう気持ちにさせられたんでしょうか。

00@@@さん

どもです。
仰る通り、ハロプロ以前のリリース数と売上、このふたつの意味の大量生産産業ポップスはtkが制していましたね。
その後そうした大量生産ポップスはハロプロに移行したと思いますが、実は宇多田やサザンに比べると売上的には大した記録を持ってないはずです。つんくワークスがゼロ年代に「歌謡曲」の要素で切り込んだ部分は大きいと思いますが、売上的にはそれがネックになった部分もあるかと思っています。「歌謡曲」はもう、今の日本の売れる音楽のメインのフォーマットには成り得ないと思います。

>当時をしる当事者でもあったビバ彦さんはどのへんで「えっこれで新曲!?マジで?」っつう気持ちにさせられたんでしょうか。

「シャボン玉」ですね。あれでつんくの才能の枯渇と閉塞を完全に実感しました(それ以前から部分的には感じていました)。シャ乱Qにあった演歌~歌謡曲系のベタな要素が煮詰められて悪い形で出ている作品だと思います。
あの作品以降、モーニング娘。の曲は「良い趣味のもの、カッコイイもの、イケてるもの」という範疇から確実にずれたと思います。

レスありがとうございますだ

>「シャボン玉」ですね。あれでつんくの才能の枯渇と閉塞を完全に実感しました

あーこれいまYOUTUBEで見てサビのミキティの「シャボンだまぁぁ!」のコブシの強さにつんくの胆汁がうっかり口に入ったようなツラい苦みを感じさせました(笑)リリース当時はビバ彦さん主催の爆音娘。が確かピークに達しつつある頃で、「違う!これは次にでかいの用意するためのモラトリアムなんだ!きっとそうだ、そうに違いない」という混乱がおそらくモーオタヘッドたちの中で展開されていたと想像しました。「期待値が極の中で裏切られる」ということの始まりってことでしょうか。

つんくの歌謡曲による切り込みの効用、ということで、単なるアイドルファンのみならずロックリスナーだとか、かつての歌謡曲の世代だとかがハロプロファンになっているってのが自分はなんか引っ掛かっていて、モーニング全盛期に「つんくにロックを感じる」といった評価が少なからずあったのを見て、今再評価するとしたらそういうJPOPのソフィスケートに対する歌謡曲の逆襲という面です。自分は。そこんところにみんな琴線かかってたのかなあと。

ハロプロが失速していった理由に、単につんくの能力が効かなくなってきた、という以外に、事務所の意向、俗に言うハローマゲドンの影響の面も大きかったと思われ、内部の状況の変化が「歌謡曲によるJPOPへの切り込みというロック」の賞味期限を早めたのかなあと今更調べていて感じましたね。すんません、コメント長くなってしまって。

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プロフィール

vivahiko

Author:vivahiko
横浜市出身。法政大学文学部哲学科卒業。既婚。一男一女に恵まれる。かつて人文科学系/サブカル系書籍編集者にして、モーヲタ(モーニング娘。ヲタク)でした。ここでは主にハロプロを中心とするアイドル音楽批評を書き連ねてみたいかと。
twitter:http://twitter.com/vivahiko

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