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S/mileage感想
福田花音がなぜか気になるので、S/mileageをちゃんと聴いてみました。気に入ったのは2nd。1stは何度聴いても良くない。3rdはまぁまぁですね。2ndのかんたんレビューをしておきます。メジャー・デビュー前なので路線不統一なのはしようがないのかな。
「あすはデートなのに、今すぐ声が聞きたい」
第二期タンポポを髣髴とさせるハロプロ・ブリティッシュ・ポップ路線の秀作と感じました。ハロプロ・ブリティッシュと言えば永井ルイでしょう。サイケ期ビートルズ~クィーン~ELOを踏襲したポップ・サウンド・クリエイター。その万華鏡のような煌びやかな音色のポップ・サウンドは、ハロプロにおいても一聴で彼の作品と分かるクォリティの高い作品ばかりで、アイドルとは無縁の音楽ファンをもハロプロに導く役目を果たしていた時期もあったと思います。三期タンポポ「恋のやじろべぇ」以降ハロプロとはとんと御無沙汰のようですが。
一方、本作のアレンジはAKIRA。通好みのエクスペリメンタルなR&Bをハロプロ作品に持ち込んでいるクリエイターです。シングルカットでのセールス的なスマッシュ・ヒットこそないものの、ハロプロ~つんく系では比較的コンスタントに起用されており、ファンからの評価も高いようです。個人的には、モーニング娘。「通学列車」、「あこがれMY BOY」、ROMANS「ロマン」、松浦亜弥「待ち合わせ」「涙のわけ」等の諸作を想起します(古いね、どうも)。永井ルイのバンド・サウンドとは異なり、AKIRAサウンドはR&B系の打ち込み反復ビートをベースに据えており、メロディラインは強引ながら小気味良い転調を多用することが特徴ですね。音色は全篇にわたってハープシコードをまぶしてキラキラ感を放射し、サビ近辺で疾走感を纏ったベル系の音を重宝していることが多いように記憶しています。複雑だけれどダンサブルなリズムトラックと、力技の転調に“AKIRA節”的な個性を感じます。ただし、本作ではエクスペリメンタルな部分はやや影を潜め、煌びやかさと浮遊感を漂わせるブリティッシュ系ポップ・サウンドのニュアンスを前面に押し出しています。
歌詞は、初期タン(「乙女パスタに感動」「恋をしちゃいました!」)を髣髴とさせる、少女のはじめての恋愛に対する欲望(トキメキ)を肯定/謳歌する世界観ですが、最近触れた三浦徳子による真野作品と比べると、つんく♂色の非常に色濃い詩世界であることが明瞭に分かります(つんく曰く「初恋ソング」)。恋愛に対する視線が、真野の三浦徳子作品におけるそれと全く異なるんですね。欲望の横溢に違和感を覚えてしまう内在的生理としての少女の恋愛(「特別な領域」)ではなく、トキメキ/欲望の横溢を全的に肯定する物語としての少女恋愛(「恋をしちゃいました!」「早くあいたい」)がここでは描き出されています。自分が自分でなくなる恋という現象に対して、違和感と不安を覚えるか、それとも無邪気に肯定するかの違いですね。もちろんこれは良し悪しではなく、方向性の違いを指摘しているに過ぎません。こうした客観的、外在的視線からの少女の恋愛は男性にも描けるし、むしろストーリーを盛り上げたり、小道具などを絡めて描く際には、男性の方が向いているのかもしれないと感じました。
本作は、AKIRAの作った煌びやかなポップ・サウンドにのせて、S/mileageの舌足らずなボーカルが、少女のトキメキ/欲望を無邪気に謳歌する佳作だと感じました。初恋へのトキメキ背伸び感が歌唱においてもよく出ていると思います。本来ならS/mileageのボーカル、ハーモニーの特徴にも触れなければいけませんが、不勉強なもので……今後の課題にしたいと思います。
▲まだ名前と顔が完全一致していません……現場行ってないからなぁ
ぁまのじゃく
▲1st。あまり気に入りませんでした。何をやりたかったのかな?
スキちゃん
▲3rd。まぁまぁですかね。二人称「キミ」のポップンロール。
▲名曲名演。これもAKIRA。
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「あすはデートなのに、今すぐ声が聞きたい」
第二期タンポポを髣髴とさせるハロプロ・ブリティッシュ・ポップ路線の秀作と感じました。ハロプロ・ブリティッシュと言えば永井ルイでしょう。サイケ期ビートルズ~クィーン~ELOを踏襲したポップ・サウンド・クリエイター。その万華鏡のような煌びやかな音色のポップ・サウンドは、ハロプロにおいても一聴で彼の作品と分かるクォリティの高い作品ばかりで、アイドルとは無縁の音楽ファンをもハロプロに導く役目を果たしていた時期もあったと思います。三期タンポポ「恋のやじろべぇ」以降ハロプロとはとんと御無沙汰のようですが。
一方、本作のアレンジはAKIRA。通好みのエクスペリメンタルなR&Bをハロプロ作品に持ち込んでいるクリエイターです。シングルカットでのセールス的なスマッシュ・ヒットこそないものの、ハロプロ~つんく系では比較的コンスタントに起用されており、ファンからの評価も高いようです。個人的には、モーニング娘。「通学列車」、「あこがれMY BOY」、ROMANS「ロマン」、松浦亜弥「待ち合わせ」「涙のわけ」等の諸作を想起します(古いね、どうも)。永井ルイのバンド・サウンドとは異なり、AKIRAサウンドはR&B系の打ち込み反復ビートをベースに据えており、メロディラインは強引ながら小気味良い転調を多用することが特徴ですね。音色は全篇にわたってハープシコードをまぶしてキラキラ感を放射し、サビ近辺で疾走感を纏ったベル系の音を重宝していることが多いように記憶しています。複雑だけれどダンサブルなリズムトラックと、力技の転調に“AKIRA節”的な個性を感じます。ただし、本作ではエクスペリメンタルな部分はやや影を潜め、煌びやかさと浮遊感を漂わせるブリティッシュ系ポップ・サウンドのニュアンスを前面に押し出しています。
歌詞は、初期タン(「乙女パスタに感動」「恋をしちゃいました!」)を髣髴とさせる、少女のはじめての恋愛に対する欲望(トキメキ)を肯定/謳歌する世界観ですが、最近触れた三浦徳子による真野作品と比べると、つんく♂色の非常に色濃い詩世界であることが明瞭に分かります(つんく曰く「初恋ソング」)。恋愛に対する視線が、真野の三浦徳子作品におけるそれと全く異なるんですね。欲望の横溢に違和感を覚えてしまう内在的生理としての少女の恋愛(「特別な領域」)ではなく、トキメキ/欲望の横溢を全的に肯定する物語としての少女恋愛(「恋をしちゃいました!」「早くあいたい」)がここでは描き出されています。自分が自分でなくなる恋という現象に対して、違和感と不安を覚えるか、それとも無邪気に肯定するかの違いですね。もちろんこれは良し悪しではなく、方向性の違いを指摘しているに過ぎません。こうした客観的、外在的視線からの少女の恋愛は男性にも描けるし、むしろストーリーを盛り上げたり、小道具などを絡めて描く際には、男性の方が向いているのかもしれないと感じました。
本作は、AKIRAの作った煌びやかなポップ・サウンドにのせて、S/mileageの舌足らずなボーカルが、少女のトキメキ/欲望を無邪気に謳歌する佳作だと感じました。初恋へのトキメキ背伸び感が歌唱においてもよく出ていると思います。本来ならS/mileageのボーカル、ハーモニーの特徴にも触れなければいけませんが、不勉強なもので……今後の課題にしたいと思います。
▲まだ名前と顔が完全一致していません……現場行ってないからなぁ
ぁまのじゃく
▲1st。あまり気に入りませんでした。何をやりたかったのかな?
スキちゃん
▲3rd。まぁまぁですかね。二人称「キミ」のポップンロール。
▲名曲名演。これもAKIRA。
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